歯が痛くなった時、考えなければいけないこと
2024年10月18日
歯が痛くなるとすぐにでも歯医者に行きたくなりますが、忙しい日常や休日、旅行中など、すぐに診察を受けられない場合もあります。そうしたときには市販の鎮痛剤を使って痛みを抑えることもあるかもしれません。しかし、歯の痛みが何日も続くと、単なる鎮痛剤で抑えるだけでは不安になることもあります。では、歯の痛みの原因とは何でしょうか?痛みの根本原因を理解することが、適切な対処につながります。
歯の痛みの主な原因
歯の痛みにはいくつかの主要な原因がありますが、特に重要な3つの原因についてご紹介します。それが、「プル(Pul)」「ペル(Per)」「P急発」です。それぞれの痛みは異なる原因によって引き起こされるため、治療法も異なります。
1. プル(Pul):虫歯による歯髄炎
「プル」とは、歯髄炎(しずいえん)のことを指します。これは虫歯が進行して歯の内部にある神経や血管が詰まった「歯髄」にまで達した場合に発生します。歯髄が炎症を起こすと、冷たい飲み物や空気に触れたときに一時的な痛みを感じることがありますが、進行するとズキズキとした持続的な痛みに発展することが多いです。この状態になると、神経を取る「抜髄(ばつずい)」が必要になることがあります。
初期の虫歯であれば、フッ素を塗布して進行を抑えたり、再石灰化によって治療できることもありますが、痛みが出てくるようになると、エナメル質の内側にある象牙質に虫歯が達していることが多く、早急な治療が必要です。虫歯が進行しすぎると、神経を保存することが難しくなり、最終的には抜髄が必要になります。
2. ペル(Per):根尖性歯周炎
「ペル」は、抜髄後の歯の根が炎症を起こすことで発生する痛みです。抜髄をした歯は神経が取り除かれているため、通常は痛みを感じることはありません。しかし、根管内の殺菌や薬の充填が不十分な場合、細菌が繁殖して歯の根が再び炎症を起こすことがあります。この状態は「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」と呼ばれ、根管の再治療が必要です。
根尖性歯周炎は、根管を十分に消毒し、薬をしっかりと充填することで治療されますが、再発することもあります。そのため、治療時には唾液や細菌の侵入を防ぐために「ラバーダム」というゴムの皮膜を使って歯を覆うことが推奨されます。もし再発を繰り返す場合、最終的には抜歯が必要になることもあります。
3. P急発:歯周病による炎症
「P急発」は、歯周病が急激に進行して歯茎が炎症を起こし、痛みを引き起こす状態です。これは歯そのものの痛みではなく、歯周組織の問題によるものです。P急発は一時的に鎮痛剤で痛みを抑えることができますが、根本的に治るわけではありません。歯周病の進行を止めるためには、歯石の除去や口腔内ケアを徹底する必要があります。
歯周病が進行すると、歯茎や骨がダメージを受け、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。したがって、P急発の痛みが一時的に収まったとしても、歯周病自体を改善するために歯科医による継続的な治療が必要です。
その他の歯の痛みの原因
歯の痛みには、知覚過敏や歯ぎしり、食いしばりなどが原因となる場合もあります。知覚過敏は、歯の象牙質が露出することで、冷たいものや熱いものに触れると痛みを感じやすくなる状態です。通常、象牙質はエナメル質に覆われているため痛みを感じることはありませんが、虫歯や歯茎の後退などで露出すると、痛みを引き起こすことがあります。
また、歯ぎしりや食いしばりは、歯や歯茎に過度の力を加えるため、痛みを引き起こすことがあります。これらの問題も無視せず、早めに対処することが重要です。
歯の痛みが続く場合の対処法
歯の痛みが続く場合、鎮痛剤で一時的に痛みを抑えることができますが、根本的な問題を解決するには必ず歯科医の診察を受ける必要があります。虫歯や歯周病は放置すると進行し、治療がより複雑で時間がかかるものになります。定期的な歯科検診を受けることで、痛みが出る前に問題を発見し、早期に治療を行うことが最善の対策です。
また、歯の痛みが出る原因を理解することで、適切な対応がしやすくなります。痛みの原因によって治療法が異なるため、自己判断で放置せず、早めに専門医の診察を受けることをお勧めします。
まとめ
歯の痛みには、虫歯による歯髄炎(プル)、抜髄後の根の炎症(ペル)、歯周病の急激な進行(P急発)など、さまざまな原因があります。痛みを一時的に鎮痛剤で抑えることはできますが、根本的な解決には歯科医の診療が必要です。定期的な検診と早めの治療を心がけることで、歯の健康を維持し、痛みから解放される生活を送ることができます。
抜歯が必要な時って?抜歯が必要な7つのケースを解説
2024年7月30日
抜歯はできるだけ避けたいものの…
抜歯は文字通り「歯を引き抜く」治療です。
乳歯から生え変わった永久歯は、一度抜歯すると新しく生えてくることはありません。
さらに抜歯は非常に強い痛みを伴うため、麻酔が必要です。
このような理由から誰も好んで抜歯をしたいとは思わないでしょう。
しかし、時として抜歯が必要な時もあります。
どうしても抜歯しないといけない時とはどんな時なのか、一つずつご紹介していきます。
1.進行した虫歯で歯質が残っていない
虫歯の治療は初期の段階であれば、フッ素塗布を行い、唾液中の石灰分による再石灰化の働きで進行を止めることが可能です。
しかし、ある程度虫歯が進行すると、虫歯の再発を防ぐために虫歯の患部(軟化象牙質)を取り除く必要が出てきます。
そして、そういった虫歯の治療を何度か繰り返すと、歯茎から出ている歯の部分がわずかになってしまうのです。
エクストルージョン法という、歯肉の下にある歯の根を少し引き出す治療をする場合もありますが、それには限度があります。
歯質が少ししか残っていないないと、いわゆる差し歯であるクラウンを被せることもできず(正確には差し歯を支えるコアを立てられなくなります)、最終的には抜歯が必要になってしまいます。
2.歯周病が進んで歯がぐらついている
歯周病は歯肉と歯の土台となる骨(歯槽骨)を蝕みます。
歯周病の症状が進行してしまうと、土台を失った歯はぐらつくようになってしまうのです。
早めに歯周病の治療を行えばこの動揺は止められます。
とはいえ、歯周病がさらに進行すると、歯が脱落してしまったり、無理に残してしまうと噛み合わせや咀嚼障害が出て周りの歯に悪影響を与えてしまったりする恐れが出てきます。
これらのリスクを防ぐために、歯周病がある程度まで進行してしまうと、どうしても抜歯をする必要が出てくるのです。
3.歯の根が破折している
歯がひび割れたり、割れてしまったり、折れたりしてしまうことを「破折」(はせつ)といいます。
虫歯が進行して抜髄(神経を取ること)の治療を行った後は、歯の根に薬剤を詰めてしっかりと塞ぎますが、それでも治療した根の部分が再び炎症を起こす場合があります。
歯が弱ってしまうと、歯の根の治療を行ったとしても、歯の根が破折してしまう場合があるのです。
また、被せ物を装着するための土台に金属製のコアを使用すると、破折の原因となるケースもあります。
わずかな破折であれば治療が可能ですが、多くは抜歯を避けることができなくなります。
これは事故などで歯の根に破折ができた時も同様です。
4.便宜抜歯
便宜抜歯とは矯正治療の過程で歯を抜くことです。
虫歯でも歯周病でもないのに歯を抜くのに抵抗感を持つ人は多いのですが、矯正で歯をきれいに並べ直そうとしても並べ直すスペースがなければできません。
歯を少し削って抜歯を避けられる場合もありますが、無理をして抜歯を避けると矯正をしてもきれいな歯並びにならない可能性が出てきてしまいます。
5.親知らず
成人の歯28本に数えられない親知らずは、ほとんどの人の場合、横向きに生えたり、埋没したりしており、歯としてきちんと機能していません。
また、親知らずは奥にあり、歯磨きが難しく、周辺の歯を巻き込んで虫歯を起こしたり、炎症を起こしたりしがちです。
また、治療をするにも手間がかかります。
このため、無理をして残すのではなく、虫歯や炎症を起こした場合は抜歯を勧めることが多いです。
6.転位歯、過剰歯
転位歯とは、歯の位置が正常より舌側や頬側にずれているものを指します。
また、過剰歯とは、親知らず以外で28本の通常の歯以外に余分に生えている歯のことです。
どちらも噛み合わせや咀嚼に悪影響を与えるため、抜歯が必要となるケースが多いです。
7.戦略的抜歯
戦略的抜歯とは、主として将来のインプラントのために、状態の良くない歯を抜歯することを指します。
状態が悪い歯があると、土台となる歯槽骨を失わせてしまうので、インプラント治療が難しくなるのを防ぐために行います。
口腔内全体の治療のために、あえて抜歯を行う行為を「戦略的抜歯」と呼ぶ場合があるのです。
歯周病が進行し歯の動揺が大きいと抜歯しなければいけない場合もあります
抜歯はから名ずしも「悪いこと」ではありません
天然歯をできるだけ残す努力は必要です。
しかし、どんな時でも抜歯が悪いというわけではなく、時として抜歯がむしろより良い選択になるケースもあるのです。
抜歯を行う時は、抜歯の理由を聞くだけでなく、将来の口腔内の状態についてや、抜歯をした後に咀嚼力をどう補えば良いかといった内容を、歯科医とよく話し合いましょう。
虫歯や歯周病で歯がボロボロになってしまった方へ
口腔ガンの予防・診断方法を解説!症状・治療方法
2024年6月20日
口腔ガンは口の中にできるガンを指し、日本ではガン全体の1〜2%を占めると言われています。
口腔ガンはさらに部位により、「舌ガン」「上顎ガン」「下顎ガン」「口腔底ガン」「頬粘膜ガン」「硬口蓋ガン」に分けられ、それらの中では一番多く発生しているのが舌ガンです。
今回はそんな口腔ガンの主な原因から初期症状、早期発見の方法、治療についてお伝えします。
口腔ガンの主な原因と症状
口腔ガンの原因でまず挙げられるのは喫煙です。
その他、飲酒、虫歯の放置、合わない入れ歯の使用、口腔内が不衛生などもリスクファクター(危険因子)になりえます。
喫煙や飲酒の頻度の見直しや歯磨きの徹底で防げる可能性もあります。
そして、口腔ガンで最初に出てくる症状は主に下記です。
・しこりがある
・出血しやすい部位がある
・口腔内や唇にしびれがある
・頸部リンパ節が3週以上にわたって腫れている
いずれも、多くの場合で目視での確認が可能です。
しかし、強い痛みを伴うことは少ないので、初期のうちは気が付かないケースが少なくありません。
また、口内炎と区別がつきにくく、口腔ガンを見慣れていない一般歯科医の場合、判断がつきにくいです。
ただし、口内炎は一般的には1週間程度で治まるのに対し、口腔ガンは時間が経っても治らないという違いがあります。
2〜3週間程度ずっと口内炎のような症状が続いているなら、口腔ガンの可能性があるので、速やかに歯科医院へ相談してください。
口腔ガンの治療について
一般の歯科医では見分けがつきにくい口腔ガンも、ガン治療の経験がある口腔外科医なら目視だけで可能性を疑うことが可能です。
その場合でも、口腔ガンかどうかの最終的な診断は、大学病院などで病理検査を経て診断を行う必要があります。
そして、さらにガンの広がりがないかを調べるために、CT、MRI、超音波などを使用した画像検査も行われます。
口腔ガンの治療は、症状や部位によって手術、放射線、化学療法を単独あるいは組み合わせて行うのが一般的です。
口腔ガンは摂食機能、顔貌(見た目)といった生活の質(QOL)に大きな影響を与えるので、治療にあたってはQOLの維持を考慮することが必要になります。
口腔ガンは定期的に歯科検診で早期に発見できます
口腔ガンは最近増加しているガンの一つです。
しかし、先述のように、目視を含めて初期段階での発見が比較的容易なガンでもあります。
口腔外科医でなければ判別しにくいですが、数カ月に1度歯石除去などで歯科医院を訪れると、歯科医、歯科衛生士が変化に気づける可能性が高まります。
定期的に歯科医院で口腔内を見ることが、口腔ガンの早期発見につながると言っても過言ではありません。
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差し歯の種類・材質による特徴やメリットとデメリット
2024年5月25日
差し歯は見た目にも噛むためにも大切
差し歯は歯の上に被せて歯の形を整えて、咀嚼力つまり正しく噛む力を取り戻せるようにするものです。
差し歯は土台の歯に被せることを前提とする技工物です。「差し歯」という言葉から、抜歯したところに入れる人工歯と思う人もいるのですが、抜歯をすると歯の根もなくなってしまうので、差し歯は使えません。
差し歯は「被せ物」という呼び方もしますが、こちらの方が誤解されにくいかもしれません。また、英語の「クラウン」という言い方もあります。クラウンは日本語では冠です。土台の上に被せるものという意味では、こちらもわかりやすい呼び方かもしれませんね。
差し歯には材質や作り方でいくつか種類があるので、それぞれの特徴やメリット・デメリットを簡単にご紹介していきます。
素材ごとの差し歯の特徴とメリット・デメリット
差し歯は主に次のような種類があり、種類ごとに「○○冠」といった名称で呼ばれます。
①硬質レジン前装冠
②硬質レジン冠
③メタル冠
④メタルセラミック冠
⑤オールセラミック冠
⑥ジルコニア冠
ずいぶんたくさんありますよね。それぞれの材質でメリット・デメリットがあるので、順番に解説します。
差し歯の色々(右の白いものはセラミックです)
■レジン冠(①硬質レジン前装冠・②硬質レジン冠)
①:「②」で使われる「レジン」とは一種のプラスチックです。
色が白く健康保険が適用されるというメリットがありますが、強度はあまり高くありません。
そこで金属にレジンを貼り付けて強度を補強したものが「①」の「硬質レジン前装冠」です。
「②」の「硬質レジン冠」はレジンだけなので、長い間使うことはおすすめできません。
■③メタル冠
レジンに対して、「③」の「メタル冠」は強度があるのですが、メタルつまり金属なので、見た目がいかにも差し歯とわかってしまうデメリットがあります。また、土台となる歯との密着性があまり高くなく二次虫歯(虫歯の再発)が起きやすい、健康保険の適用ができないというのも欠点です。
しかし、金冠はいわゆる銀歯(実際には金やパラジウムのような貴金属を3割ほど含んでいます)よりは二次虫歯や金属アレルギーのリスクは低いです。奥歯のように見えにくい場所にある歯に使うのであれば見た目の影響はほぼ気にならなくなりますし、強い噛み合わせで強度が要求されるような場所であれば良い素材と言えます。
■セラミック冠(④メタルセラミック冠・⑤オールセラミック冠)
「④」の「メタルセラミック冠」はメタボンとも呼ばれることの方が多い種類です。金属にセラミックを貼り付けたもので、強度が高くセラミック素材はビジュアルの面でも優れています。
とは言え、内部の金属が後ろから見える点は避けられず、金属の上にセラミックを貼り付けても天然歯のような透明感には欠けるため、最近は「⑤」の「オールセラミック冠」を使うことが多くなりました。
■⑥ジルコニア冠
「⑥」の「ジルコニア冠」はダイヤモンドに次ぐ強度を持つ素材の「ジルコニア」を用いたものです。ジルコニアは人造ダイヤにも使われる素材なので、見た目が非常に美しいと言われることもあるのですが、実際は⑤のオールセラミックの方が透明感のある美しい差し歯を作れます。
そのため、ジルコニア冠は強度が要求されるような場合に使われる差し歯と思って良いでしょう。
インプラントの材質について
最初に抜歯すると差し歯は使えないと書きましたが、抜歯して歯の根元がなくなってしまった場合も、歯の根の代わりにチタンネジを土台としてそこに差し歯を装着するといった方法も可能です。これがいわゆる「インプラント」と呼ばれる治療です。
インプラント治療も差し歯に相当する部分は色々な材質を選ぶことはできますが、インプラント自体にかなり費用がかかってしまうので、実際はオールセラミックを選択するのが一般的となっています。
基本的に抜歯をすると差し歯は使えません
差し歯の種類の選び方は当院ご相談ください
このように、一言で差し歯と言ってもいろいろな種類があり、見た目や強度、土台の歯との密着度、費用などで素材が変わります。実際にどの素材の差し歯を使うのが良いかは、症状によっても変わりますので、ぜひお気軽に当院にご相談ください。
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矯正治療に伴うリスクとは?
2024年4月16日
歯並びの乱れを整える矯正治療は、かみ合わせを正常化することで歯ブラシによる清掃性を向上させて虫歯を予防する、見た目が美しくなるなど、たくさんのメリットが得られます。
治療期間が長いというデメリットはあるものの、口元に関する悩みや長年のコンプレックスを解消できる素晴らしい歯科治療です。
ただし、矯正も医療である以上、下記のようないくつかのリスクを伴います。
【矯正治療で起こりうる主なリスク】
・強すぎる矯正力で「歯根吸収」が起こることがある
・ワイヤーの材質によっては「金属アレルギー」になることがある
・治療中は「清掃性が低下」し、歯磨きがしづらくなる
・治療中に病気やメンテナンス不足によっては「治療が遅れる可能性」がある
・見た目重視の治療により「咀嚼力が低下してしまう」ことがある
それぞれの内容と原因をご紹介していきます。
予防方法もあるのでご安心ください
矯正治療によるリスクの内容とその原因
歯根吸収
矯正治療に伴うリスクとしては、まず「歯根吸収」が挙げられます。
歯の根っこである歯根が溶ける現象で、原因としては過剰な矯正力が挙げられます。強い力が歯周組織に負担をかけてしまい、歯肉が下がってしまうケースもあるのです。
金属アレルギー
矯正装置に金属材料を使っているケースでは、治療期間中に金属アレルギーを発症するリスクがあります。ブラケットや矯正用ワイヤーの金属は比較的アレルゲンとなりにくい材質ではありますが、それでもリスクはゼロではありません。
清掃性の低下
全ての歯の表側にブラケットを装着するマルチブラケットによる歯列矯正では、装置の構造上、どうしても清掃性が著しく低下します。
歯磨きがしやすくなるように治療をしているのに、治療中はむしろ歯磨きがしにくくなるという矛盾を抱えてしまうのが矯正治療です。
着脱式の装置を使うマウスピース型矯正であれば、歯磨きのときに装置を外すことができるので清掃性に変わりはありません。この点ではワイヤー矯正よりもマウスピース型矯正のほうが大きな優位があると言えます。
予定より治療完了が遅れる可能性
ワイヤー装置を付ける場合、矯正期間中に虫歯や歯周病になると、まずはそれらの治療を優先する必要があります。
一度装置を外して、虫歯治療や歯周病治療に専念するため、矯正の治療計画に大幅な乱れが生じます。その他、メンテナンスを怠ったり、装置の装着時間を守らなかったりすると、予定通りに歯が動かなくなることもあるので注意しましょう。
定期的に通院してきちんと歯が磨けているかチェックするのも重要です
治療方法次第で咀嚼力が低下
しかし、一番重要視しなければいけないのは、矯正の結果咀嚼力が低下するリスクです。これは見た目を重視し、噛み合わせより歯並びばかりに焦点を当てすぎた治療をした場合に起きうることです。
矯正治療は審美的な要素が重視される傾向にありますが、その結果歯の健康を害してしまっては本末転倒です。
歯並びを整えてしっかり食物を咀嚼したり、食物が歯に挟まりにくくなったりすることで、虫歯や歯周病のリスクを低減させるという最大の目的を決して忘れてはいけません。
矯正治療のリスクは治療方法や予防で抑えることが可能
矯正にはご紹介したようなリスクが伴いますが、いずれも治療方法の選択や適切な予防でリスク発生を抑えられます。
矯正治療の持つリスクを避けつつ、審美的にも口腔内の健康的に満足することができるように治療をするのが、矯正医の治療技術と言えます。
矯正治療に対する不安や疑問は何でも当院にご相談ください
歯医者が考える「良い歯医者」の条件とは