開咬のインビザラインにる治療症例
2023年6月2日

Before:開咬の歯並び

Before:開咬の歯並び

After: 開咬がインビザラインで修正された状態

こちらもご参照: 中野の歯医者_マナミ歯科クリニック
2023年6月2日

Before:開咬の歯並び

Before:開咬の歯並び

After: 開咬がインビザラインで修正された状態

こちらもご参照: 中野の歯医者_マナミ歯科クリニック
2023年5月21日
入れ歯もその中の一つです。
失った歯の数が多くなるとブリッジは難しくなりますし、天然歯に近い咀嚼力を持つという点ではもっとも優れているインプラントでは、インプラントのチタンネジを埋入する土台となる骨が歯周病などによって歯槽骨が失われ不足している場合は、適用が難しくなります。(ただし、骨の増成により、かなりのケースではインプラントが可能です)。
入れ歯はこういったケースの際に有効な治療にはなりますが、入れ歯に対する抵抗感を持つ人は少なくありません。
この記事で、入れ歯で欠損した歯を補うことへの不安点を解消していきましょう。

入れ歯は皆同じ?いいえ違います
それでは入れ歯で考えられるリスクにはどんなものがあるのでしょうか。
「装着すると違和感がある」「痛い」「食べ物の味が違って感じられる」「入れ歯が動くのが不快」など、入れ歯への不満と悩みは多く寄せられます。
また、8020運動で「80歳に20本以上の歯を残すことが認知症を防ぐことにもなる」という認識が広まってきたため、入れ歯にすることで認知症につながるのではと考える方さえ多くいるのが現状です。
歯を残すことが認知症の防止につながるというのは、咀嚼力が維持されるかどうかにかかってきます。
確かに、入れ歯にすることで咀嚼力が落ちてしまった場合は、食べるものが制限される、あるいは食べることそのものの楽しみが減ることで、活動的な生活がしにくくなり認知症の進行を早めることになりかねません。

食事は人生の楽しみ。決して軽視してはいけません
入れ歯で違和感を覚えたり、咀嚼力に不満が出たりする理由はいろいろあります。
もっとも大きい不満と言えば、入れ歯がしっかりと固定されていないばかりに、硬いものを天然歯のように噛み切ることができないという点です。
これは、入れ歯が金具(クラスプ)で歯に留められていて、いわば歯茎の上に乗ったような装着をしてしまっているからです。

入れ歯はクラスプで歯に留められています
また、入れ歯固定剤でなるべく動かないようにすることで、かえって固定剤の厚みで入れ歯の位置が一定しなくなったり、不潔になってしまったりというリスクにもつながります。
これに対し、インプラントはチタンネジを骨に固着した上に人工歯を装着するので、場合によっては天然歯以上に強く咀嚼することができます。
実際、インプラントはあまりに強く固定されるため、インプラントの対合歯(反対側の歯)の天然歯が痛んでしまわないように、噛み合わせを慎重に考慮して装着しなければいけないほどです。

インプラントでは人工歯はチタンネジの上に固定されています
しかし、保険適用に限らなければ、入れ歯にもインプラントに迫るようなしっかりとした咀嚼力を回復できる方法があります。
一つは「マグネット・デンチャー」と言われる方法で、留め金(クラスプ)の代わりに歯(支台歯)につけた磁石と磁石同士で入れ歯を固定させます。
マグネットデンチャーなら、固定する力が非常に強く、噛み合わせの位置も安定させることが可能です。
また、支台歯がない場合はインプラントを埋入し、それに磁石を装着するという方法もあります。
インプラントと入れ歯の両方を使うことで、インプラントに迫る咀嚼力を得ることができるのです。
もう一つは「コーヌスデンチャー」と呼ばれるタイプです。
コーヌスデンチャーは歯に内冠を付けて、茶筒の蓋をかぶせるように入れ歯を装着します。
茶筒の蓋を引っ張り上げようとすると外気の力でなかなか抜けないように、コーヌスデンチャーも強く固定され簡単に外れるということはありません。

コーヌスデンチャーの内冠
このように保険適用でない方法であれば、入れ歯でも硬いものを咀嚼できる可能性が高いです。
保険適用外となると費用が気になる方も多いかと思いますが、多くの場合で入れ歯は多数のインプラント埋入を行うよりも安く済みます。
また、外科処置をしなくて済みますし、顎の骨の厚みといった制限が少ないため、内科的疾患を考慮する必要もあまりありません。
より幅広い方が咀嚼力を回復できる可能性が高い方法と言えるでしょう。

2023年4月11日

口臭があるのに気づかない、ないのに気になる、どちらも問題です
口臭を気にする方はたくさんいます。
逆に周りから「口が臭い」と思われているのに、本人はほとんど自覚がない場合もあります。
口臭についてはすでに本ブログ記事「お口の臭いが気になりますか?」に主として口腔内に起因する口臭の対処法を書いておりますので、そちらも併せてご覧ください。
また、マナミ歯科クリニックでは、口臭専門外来・歯科ドックといった口臭に悩む方への治療を提供しています。
上記記事で述べたように、口臭の原因の大部分は口腔内、特に舌苔、歯周病、虫歯が大半を占めます。
つまり、口腔ケアに気をつけることで大部分の口臭は解消できるのです。
今回は少し範囲を広げて、口腔内だけでない口臭の原因に目を向けてみましょう。
口臭の原因は大きく分けて、「病的口臭」つまり、何らかの疾患がある場合と、口臭、病気はなくても食事やストレス、起床時、加齢などの「口の中の状態が変化することによるもの」の二つに分けられます。
病的口臭の原因の大部分は口腔内にあるのですが、副鼻腔炎のような耳鼻科にかかわるもの、さらには糖尿病、感疾患などの内臓疾患に関係するものもあります。
ちなみに、ガン患者には卵の腐ったような臭いやきつい花の臭いのような独特な臭いがあることがあり、ガンの発見に犬を使う研究があるほどです。

食事や歯磨きで口臭が消えるなら唾液分泌が口臭の原因の可能性が高いです
生理的口臭には、ストレスによる口臭もあります。
「恐怖で口がカラカラになる」といった言い方をしますが、ストレスで唾液の分泌が阻害されると、口臭の原因となる嫌気性の細菌を唾液が洗い流せなくなり、口臭が強くなることが原因です。
この唾液の分泌の減少は、生理的口臭の原因の主因とも呼べるものです。
唾液分泌の減少はストレスだけでなく月経や妊娠あるいは思春期のホルモンバランスの急激な変化、加齢(特に更年期)でも起きますし、起床時に口が渇いて口臭がするのもその一種と言えます。
ただし、唾液分泌の減少による口臭は、単純に水分を摂る、あるいは歯磨きをするといったことで大半が解決します。
食事を摂ると口臭がなくなる場合は、唾液の分泌減少が口臭の原因と考えて良いでしょう。

口臭がないのに口臭を感じる場合は知人恐怖症の一種の可能性もあります
しかし何の原因もないのに口臭を感じる、そもそも口臭そのものがなくても口臭があるように感じるという自臭症あるいは自己臭恐怖症と呼ばれる症状もあります。
これは対人恐怖症の一種で、重症の場合は強迫神経症やうつ病に至ることもあるのです。
そこまで、ひどくなくても「自分に口臭があるのでは」と思って人と接することをためらう人は少なくなく、特に女性には多い傾向にあります。
もちろん、「自分に口臭があるのでは」と悩んで社会的な接触を避けるようになるのは良いことではありません。
悩む前に口臭専門外来で一度検査してみませんか。
生活や人間関係に支障をきたしてしまう前に、的確な診断や治療を受けてみることをおすすめします。
2023年3月14日

ワイヤー矯正治療は毎月ワイヤーの形を変えて歯を動かします
歯並びの乱れを整える歯列矯正は、数年単位の治療期間を要するケースがほとんどです。
これは一般的な虫歯や歯周病の治療とは比較にならないほど長いものです。
それだけに、矯正治療を受けようかどうか迷われている方もいらっしゃることかと思います。
しかし、現在は短時間での矯正治療を行えるケースも増えてきました。
矯正治療の長さがネックで治療を受けるか迷っている方は、ぜひ当記事を最後までお読みください。
まず知っておいていただきたいのが「歯列矯正には長い時間が必要な理由」です。
私たちの歯は、歯茎や歯根膜、歯槽骨などによって支えられています。
これらを総称して「歯周組織」といいます。
食事の際に硬いものをしっかり噛めるのも、それぞれの食材が持つ食感を楽しむことができるのも、この歯周組織が歯をしっかりと支えてくれているおかげです。
また、永久歯は一生涯使い続ける歯でもあることから、そう簡単に歯がグラついたり、移動したりしても困ります。
そのため、歯は顎の骨にしっかりと固定されているのです。
そんな歯を矯正装置によって強引に移動させるのが「歯列矯正」です。
とは言え、単に強い力を加えても、歯は思うように動いてくれません。
骨というのは、激しい変化に対応できる組織ではないため、力を加えてもその部分の歯や骨が折れるといった外傷を負ってしまうだけです。
そこで注目されるのが、歯列矯正における力の加え方です。
エッジワイズ法に代表される「ワイヤー矯正」では、弱い力を加えながら、少しずつ歯を動かしていきます。
その結果、歯の移動方向では骨が吸収し、後方では骨の再生が起こるのです。
これを「骨のリモデリング」といいます。
歯槽骨という硬い組織に埋まっている歯を適切に移動させるには、この現象を繰り返していく他ないのです。
この治療を無理やり短縮させても上手くはいきません。
強い矯正力を加えて、3年の治療期間を1年に短縮しようとすると、骨が吸収されていくばかりで再生が追いつかず、歯列矯正自体が失敗に終わります。
そして、こうした強引な処置は、顎の骨が壊死させたり、歯根が吸収されたりといったリスクも出てきてしまいます。
ご説明した通り、歯列矯正というのは、骨のリモデリングという生理現象に基づいて行われるものであるため、長い治療期間が必要です。
生まれ持った歯並びを人為的に変化させるというのは、それくらい大変なことなのです。

IGOが適用可能なら3~6カ月で矯正治療ができます
この原理はワイヤーを使用しない「マウスピース矯正」でも同様です。
しかし、インビザラインという製品名で知られるマウスピース矯正における世界トップメーカーのアランテクノロジー社は、歯の大きな移動を必要とせず、3~6か月で矯正を終了する「IGOシステム」を開発しました。
IGOは膨大な矯正用マウスピースの作成に使ったビッグデータをコンピューターで解析します。
そして、この解析結果をもとに、矯正の検査時に必要なマウスピースを設計・製造するという画期的な方法を用いることで、短期間での治療終了を実現しているのです。
ただし、残念ながらすべてのケースでIGOが適用できるわけではありません。
矯正で歯の移動スペース確保のために抜歯を行う「便宜抜歯矯正」をする場合だと、マウスピース矯正でも年単位の時間がかかってしまいます。
また、IGOが適用可能かどうかは「Itero」と呼ばれるコンピューターの診断装置で判断する必要があります。
短時間で矯正治療を行える可能性もありますので、ぜひ歯科医院での検査とカウンセリングでお確かめください。
2023年2月4日

虫歯と歯周病は代表的な口の中の疾患です。
虫歯は強い痛みがありますし、過去に治療で歯医者に行ってガリガリ削られたりしたことで「歯医者は痛い」「歯医者は怖い」といった印象の元になっている方が多いかもしれません。
一方で、歯周病は痛みがないまま症状が進行してしまうため、「サイレントキラー」という恐ろしい名前が付いています。
このように、対照的な虫歯と歯周病ですが、どちらも細菌が引き起こす感染症です。
とは言え、人は口の中に何百種類もの細菌を持っています。
そのため、感染症とは言っても、元々自分の口の中に持っていた細菌が引き起こすことがほとんどと言ってよいでしょう。
今回はこの虫歯菌と歯周病菌の特徴や虫歯・歯周病になってしまう原因を解説していきます。
先ほど、虫歯や歯周病などの感染症は「元々自分の口の中に持っていた細菌が引き起こすことがほとんど」と言いましたが、虫歯を引き起こす菌の中で代表的なミュータンス菌は、生まれたばかりの乳児にはありません。
ミュータンス菌は口移しや食器の共用によって主に親から子に感染します。
3歳までミュータンス菌が感染しないように注意をすると、その後口腔内の虫歯菌が増えることはなくなり、かなり虫歯になりにくくなります。
とは言え、ミュータンス菌の感染を幼児の時に遮断するのは簡単ではありません。
残念ながらほとんどの人は虫歯菌に感染してしまいます。
また、虫歯は砂糖などの糖分を虫歯菌が分解して酸性の物質を作ることが原因です。
歯の表面はエナメル質という非常に硬い物質で覆われていますが、エナメル質の主成分は石灰で、酸には弱い物質でもあります。
そのため酸性の物質がエナメル質を溶かしてしまい、虫歯菌を歯の中に侵入させるのです。

歯は唾液中のカルシウム分、リン酸イオンにより再石灰化されます
虫歯を作る原因になるのは主として糖分とミュータンス菌な一方で、歯周病は多種の口腔内の細菌が関係していると言われていることはご存じでしょうか。
まず、食べたものが口の中に残っていると、それらの口腔内の細菌がプラーク(歯垢)というネバネバした物質に変化します。
このプラークのように細菌が大量に繁殖してヌメヌメした物質は「バイオフィルム」と呼ばれています。
細菌の塊のバイオフィルムは、酸性物質なら歯の表面のエナメル質を溶かし虫歯になりますが、歯周病は歯ではなく歯茎に炎症を起こし、さらに歯茎そして歯を支えている骨の土台、歯槽骨を破壊しまうのです。
また、歯周病を引き起こす細菌は嫌気性といって空気を嫌う性質があります。
プラークが歯と歯茎の間のポケットと呼ばれる部分に入り込むと、そこは嫌気性細菌の絶好の住みかになります。
丁寧な歯磨きでプラークを毎日除去することが、歯周病の予防になによりも大切と言われているのはそのためです。

プラークは最近の格好の住みか
プラークが取り除かれないと唾液の中に含まれる石灰分を吸収して歯石という硬い物質に変わります。
歯石にはプラークが付きやすく、嫌気性の細菌を守る培地のような存在になります。
歯磨きだけでプラークは完全には除去できません。
定期的な歯石除去が必要なのはこのためです。
歯石を作る元になる唾液中の石灰分は酸性の物質で、歯から失われた石灰分を補う再石灰化を行う働きもあります。
歯は石灰分を失う脱灰と再石灰化が繰り返し行われていて、そのバランスが崩れると虫歯になるのです。
歯石を作る時に、悪玉の唾液中の石灰分は虫歯から歯を守る役割も果たしています。
このような仕組みになっているので、歯石の付きやすい人は虫歯になりにくいとも言えます。
ただし、口腔内ケアをきちんとしないと虫歯と歯周病が同時に発生するリスクもあるのです。
虫歯菌と歯周病菌はどちらも困った存在ですが、人は細菌と共存して生きていかなければなりません。
除去することはできない以上、口腔内ケアで歯周病菌や虫歯菌が暴れ回らないようにすることが大切なのです。
2023年1月9日

マウスピース矯正のインビザラインは矯正の戻りにも有効です
矯正というとワイヤーを歯に取り付けてするものと思われてきましたが、現在はマウスピース矯正が注目を浴びています。
マウスピース矯正はワイヤー矯正と違って「目立ちにくい」という利点があり、昔から使用されていましたが、実は最近まではそれほど普及はしていませんでした。
それが、ここ最近でブームとも言われるほど普及し始めたのはいったいなぜなのでしょうか。
このページではマウスピースが支持されている理由をご紹介していきます。
ワイヤー矯正は歯を動かすために、毎月来院してワイヤーを少しずつ歯を動かす方向に曲げていきます。
これは長い時間と高度な技術を必要とする作業です。

ワイヤー矯正治療は毎月の通院時にワイヤーの形を変えて歯を動かします
一方、マウスピース矯正ではワイヤーの代わりにマウスピースを製作します。
今までの方法だと、マウスピースの型取りをし、来院ごとにマウスピースを製作していたので、ワイヤー矯正以上に通院時に手間と時間がかかっていました。
これが最近までマウスピース矯正がブームになっていなかった理由と言えるでしょう。
ところが、当院で取り扱っている「インビザライン」をはじめ現在のマウスピースは、型取りではなく口腔内スキャナーで測定した歯並びに合わせて矯正用のマウスピースをコンピュータがデザインします。
マウスピースはコンピュータのデータを使って外部で製作され、通院時はその装着と矯正の進行状況をチェックするだけで済むことになりました。
つまり、通院時にかかる時間が大幅に短くなったのです。

インビザラインではコンピュータがマウスピースのデザインを行います
薄くて透明なマウスピースは、矯正中であることさえ他人に気付かれることはほとんどありません。
そして、目立たないだけではなく、ワイヤーブラケットのような異物感が非常に少なく、装着感が快適です。
それだけではありません。マウスピース矯正は、治療に伴う痛みもワイヤー矯正より軽い傾向にあります。
その理由は装置が滑らかな形状のため、口腔粘膜への直接的な刺激が少ないからです。
さらに、マウスピース矯正は比較的弱い力を働かせることから、歯が緩やかに移動します。
そのため、歯の移動時に生じる痛みも軽減されます。
マウスピースは食事と歯磨きの際には取り外すことができるのもメリットです。
矯正の治療前と同じように装置の存在を気にすることなく食事を楽しむことができます。
そして、歯磨きもしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを抑えることも可能です。
マウスピースは2週間ごとに交換されるので、装置に細菌が繁殖するといったおそれも少なく、衛生的と言えるでしょう。
ちなみに、マウスピースは医療用プラスチックから構成されており、金属アレルギーのリスクを避けることもできます。
このように、マウスピースは健康・衛生面においても利点が多いのです。
マウスピース矯正は装置が故障したり、外れたりするトラブルも極めて少ないのも注目すべきポイントでしょう。
そして万が一マウスピース破損してしまった場合でも、コンピュータ上にデータが残っていますので、速やかに複製することが可能です。
ちなみに、コンピュータで測定したデータがあることにはもう一つメリットがあります。
データを元に治療計画が立案されているため、開始から終了までの工程を画像であらかじめ確認することができるのです。
矯正前後のイメージができるので、矯正に対する不安感も抑えることにつながります。
マウスピース矯正を成功させるには、1日20時間以上の装着が求められます。
しかし、マウスピース矯正のワイヤー矯正に対する優位は大きなものがあります。
多くの利点があるので、マウスピース矯正のブームは決して一過的なものではないでしょう。
マウスピース矯正が気になっている方は、ぜひ当院にお気軽にご相談ください。

IGOの適用が可能なら3~6カ月で矯正治療ができます
2022年12月15日

歯科治療は途中で止めると後悔することも多いです
「歯医者は歯が痛くなったら行くところ」とお考えの方は多いのですが、虫歯は初期の段階では痛みません。
この段階で治療すれば、痛くないまま治療は終わりますし、場合によってはまったく削ることなく再石灰化(唾液中の石灰分が虫歯を修復する作用)によって虫歯の進行を食い止めることもできます。
また、抜髄といって神経を取る治療を行うと痛みはなくなりますが、実は歯の治療はそれからです。
「歯医者は痛くなったら行くところ」という認識だと、「抜髄で痛くなくなったから通院をやめる」という方もいます。
しかし、歯は痛くなくなっても治療が完了したわけではありません。
今回は、虫歯や歯周病の治療を途中で止めてしまうとどうなるのか、どのようなデメリットが生まれる可能性があるのかを解説していきます。
抜髄した歯には水で硬化する仮封材などを封入しますが、仮封材は歯と比べれば柔らかく、取れてしまう場合があります。
そのため、治療途中段階の処置で神経を取ったあとの根管に薬剤を入れ、最終的にはセラミック、金属などでできた技工物を詰めたり被せたりするのです。
こういった治療をする前に治療を止めてしまうと、根管の中に細菌が入り込んでさらに悪化してしまい、また歯医者に行かざるをえなくなります。
しかし、根管の再治療は最初に抜髄した時よりも難しいため、通院回数が余分にかかってしまいます。
当然ですがその分治療費もかかるので、良いことは何もありません。
治療が進んで噛み合わせや見た目を守るために「仮歯」とよばれる技工物を被せることがあります。
仮歯は仮封材を入れただけの状態と比べると見た目も良く、噛むのにも不自由を感じないので、そのまま仮歯を長く使ってしまうなんて方もいます。
しかし、仮歯は材質がプラスチックのため、割れたりすり減ったりしやすく、変色もしやすい材質です。
そのままにしてしまうと「二次虫歯」の発生にもつながります。
仮歯はあくまでも「仮」のものでしかなく、本格的な被せ物に置き換える必要があるのです。
本格的な被せ物をする前に通院しなくなってしまうのは、大きなリスクが伴います。
また、治療を放置してしまい虫歯が進むと、抜歯をしなければならないこともあります。
歯がない状態を放置すると「挺出(ていしゅつ)」といって、反対側の歯が出てきてしまったり、両側の歯が倒れこんできてしまったりする恐れも出てくるでしょう。
抜歯した歯がたとえ一本でも、残りの健康な歯全体に負荷がかかることで悪影響を受けます。
抜けた歯を放置することで咀嚼力や歯並びが、悪くなってしまう可能性があるので要注意ですよ。
また、歯周病はどうでしょう。
歯周病は「サイレントキラー」と言われるように、痛みが出ないまま進行する病気です。
歯磨きを励行し、歯石を定期的に取るといった予防を続ける必要があります。
「歯医者は痛くなったら行くところ」と思って歯科医院に行かずにこういった予防を怠っていると、抜歯にいたるような深刻な状態まで歯周病が進行することもあります。
そこまでいかなくても、検診などで歯周病を指摘されて歯科医院で歯石を取ると、歯周病で炎症を起こした敏感な歯茎が痛んで、かなり出血をするといったケースもあるのです。
歯周病の検査はポケット(歯と歯茎の間の歯肉溝と呼ばれる部分)の深さを細い棒状の器具で調べますが、歯周病で歯肉炎を起こしているとチクチクと痛みます。
そのため、定期的にポケット検査をされるのが嫌と思う方もいるでしょう。
(歯医者に行って痛い目に遭ってしまうと、歯周病の治療を止めてしまいたくなってしまっても不思議ではありませんね……。)

歯周病は検査だけでも痛みが出ることもある
しかし、歯科医院に通いながら歯周病の治療をすれば、歯肉がどんどん引き締まってくると痛みは小さくなりますし、ポケットの深さが浅くなれば治療の励みになります。
将来的にもっと痛い目を見ないためには、定期的な通院が必須です。
特に歯周病は治療に終わりはなく、口腔内環境の維持、改善に勤め続けることが必要です。
ちなみに、歯石除去は麻酔を施して行うこともありますし、痛みが強い場合は麻酔をリクエストすることもできるので、安心してください。
虫歯も歯周病も治療の中断は必ずと言って良いほど悪い結果を招きます。
歯科治療は自己判断で中断なさらないようにお願いします。
2022年11月30日

歯を残すには治療法がキーです
「8020運動」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
「8020」とは「80歳で20本以上の歯を残そう」という意味です。
成人の歯は親知らずの4本を除くと28本ですから、8本以上歯を失わずに80歳を迎えようというスローガンです。
歯をできるだけ残すためには歯を失わないように予防し、万が一のときには適切な段階で適切な治療を受けなければいけません。
治療方法によっては結果的に歯を失ってしまうリスクを伴ってしまうものもあります。
今回は歯を残すための治療についてお話していきます。
日本人が歯を失う原因で一番多いのは歯周病です。
歯周病は歯茎の病気で虫歯ではありません。
しかし、虫歯と同じく歯周病を防ぐためには歯磨きの励行と定期的な歯石取りをすることが不可欠です。
つまり、何よりも病気にならないための予防が大切ということになります。
そして、歯周病以外の歯を失う原因の大半は虫歯です。
虫歯で歯を失わないために一番効果的なのは、虫歯にならないことです。
歯周病の予防と同じく歯磨きを励行することはもちろん、就寝前に糖分のあるものを食べることを避けるといった基本が大切です。
また、フッ素塗布も虫歯予防に有効です。
高濃度(1,000ppm以上)のフッ素を含有している歯磨き剤で磨くことも虫歯予防に効果があります。
とは言っても、予防をしていても虫歯になることはあるでしょう。
しかし、痛みが出ない段階で治療を行うと、歯を削る範囲は少なくて済みます。
虫歯はC0からC4まで5段階に分けられますが、C0と呼ばれるごく初期の段階なら、フッ素塗布を行うことで歯の再石灰化という自己修復力を利用してまったく削ることなく虫歯の進行を止めることさえできるのです。
また、C0より少し進行したC1程度(この段階でも虫歯の痛みはありません)でも、レジンという合成樹脂を使ってごくわずかしか削らずに虫歯の治療が可能です。
なるべく削らず治療することを「MI(Minimal Intervention 最小限の浸潤))と呼びます。
MIの範囲で虫歯治療を行うことが歯のためには大切です。
虫歯の治療の仕方で歯の寿命が変わります
虫歯がさらに進行してC1からC2へ進んでいくと痛みが出てきます。
この段階で初めて歯医者に行くという人が依然として多数なのは残念ですが、ここまで来ると治療によって歯の寿命が変わってくるので、一刻も早く歯科医院に行ってください。
この段階での治療に覚えておきたいポイントがあります。
ある程度進んだ虫歯は治療後に詰め物や被せ物が必要になりますが、その時に虫歯の取り残しがあると、詰め物の中で虫歯が進行してしまうのです。
あるいは虫歯を取りきっていても、詰め物や被せ物の隙間から虫歯が発生してしまう場合もあります。
このように治療した後にできる虫歯を「二次虫歯」と呼びます。
二次虫歯ができる可能性を小さくするには、詰め物や被せ物が歯と強く密着していることが望ましいです。
その点で、セラミックとレジンは歯との化学的な結合を行ってくれる優れた材質です。
ちなみに歯科では、歯と詰め物や被せ物が化学的なレベルで結合していることを「接着」と呼びます。
これに対し、金属性の詰め物は機械的にはめ込む「合着」と呼ばれる方法で歯に固定します。
歯を残すためには唾液が混入しない治療が不可欠
虫歯の取り残しがなく、セラミックやレジンで歯をきちんと封印しても、それだけでは十分とは言えません。
特に痛みが出ていて、歯髄と呼ばれる神経が詰まった部分を治療する、あるいは神経を取り除く治療を行うときは、患部に唾液が混入しないことが非常に重要です。
唾液の混入がいけない理由は、唾液が細菌を大量に含んでいるからです。
唾液が患部に残ると時間が経ってから根の部分が炎症を起こす歯髄炎になる可能性がとても高くなります。
つまり、唾液を患部に混入させない、つまり無菌状態になるべく近い状態で治療を行うことが再治療を避けるためにもっとも大切なことなのです。
再治療になると歯を削るため、何度か再治療を繰り返すと歯質が失われ、被せ物もできなくなり、最後には抜歯することになってしまいます。
治療中に患部に唾液を混入させないためには、ラバーダムというゴムの被膜で治療個所を覆わなければいけません。

ラバーダムの使用は唾液の侵入を防ぐためには必須
ところがラバーダムを歯の根の治療の時に装着する歯科医院は、日本では一部に過ぎません。
(これはラバーダム装着が手間と費用がかかることが理由です。)
しかし、世界標準ではラバーダムを装着して根の治療を行うのが常識になっています。
日本歯科医の治療技術は世界的に見て決して低くはないのですが、ラバーダム装着という点に絞ると遅れていると言わざるを得ないのが現実です。
歯の治療法が今後の歯の健康に大きく関わってくるので、歯科医選びの際はぜひ参考にしてください。
参照: 精密根管治療 マイクロスコープとラバーダムが根治を変えました
銀座の歯医者は銀座並木通り歯科
2022年10月13日


矯正治療にはワイヤーを装着する方法とマウスピースを装着する方法があります
欧米では「歯はその人の社会的階級を表している」と言われるほど、整った白い歯並びが重視されます。
特にアメリカでは政治家や企業リーダーで歯並びの悪い人はまず見かけないと言っても良いでしょう。
中流階級以上の親の間では「矯正で子供の歯並びを整えることは教育同様に親の責任」と考えるのは常識なのです。
歯の矯正のニーズは欧米だけではありません。
日本でも矯正への関心は以前よりずっと高くなっています。
最近は子供や若い世代の人たちだけでなく40代や50代、あるいはそれ以上の年配層からも「矯正をしたい」という希望を持っている方が増えています。
それほどまでにニーズの高い歯の矯正ですが、治療方法は大きく分けて2つあります。
今回は、「マウスピース矯正」と「ワイヤー矯正」のそれぞれの特徴をご紹介していきましょう。

アメリカの政治家が歯並びに気を遣うのは常識と言われています
矯正の方法には大きく分けて「マウスピース矯正」と「ワイヤー矯正」の2つがあると書きましたが、実はどちらもいくつもの種別に分かれています。
例えばワイヤー矯正では、通常は歯の表側にワイヤーを取り付けますが、裏側にワイヤーを付ける方法もあります。
マウスピース矯正では、マウスピースの型取りを繰り返し行う方法もあれば、コンピューターで歯の移動に合わせて予めマウスピースを何個も作る方法もあるのです。
矯正治療は一定方向に向かうように歯に力をかけ、押された部分の歯槽骨(歯を支える骨)が吸収され、反対側の歯槽骨が生成されることで、徐々に位置を変えることで歯を移動させます。
この原理はワイヤー矯正も、マウスピースも変わりません。
しかし、この原理に従った方法以外は全てと言って良いほど、ワイヤー矯正とマウスピース矯正は違います。

マウスピース矯正はマウスピースの設計をコンピュータで行うタイプもあります
(写真はインビザラインのデザインをおこなっているITERO)
マウスピース矯正は歯の移動に合わせてマウスピースをいくつも取り替えていくのに対し、ワイヤー矯正は歯を動かすために原則毎月ワイヤーを交換していきます。
ワイヤー矯正のワイヤー装置は自分では外せません。
そのため、ワイヤーにあたる箇所の歯を磨きにくく、虫歯や歯周病のリスクがあります。
一方、マウスピース矯正は食事や歯磨きの時に自分でマウスピースを外し、自分で取り付けることができます。
とは言え、1日20時間以上装着し続けなければ効果は十分には出ませんし、食事後に歯磨きせずにマウスピースを装着して就寝すると、虫歯リスクが高まるのは同じです。
自分で装置を外せるか否かはやはり大きな違いですが、虫歯リスクを避けるために歯磨きを怠らないようにしなければいけないという点では共通すると言えるでしょう。
そもそもワイヤー矯正とマウスピース矯正の両方を行っている矯正医は多くありません。
矯正医は自分の専門の方法で矯正治療を行うケースが大半ですので、矯正歯科医院を選ぶ際はご注意ください。
また、矯正のための歯の移動量が大きくなると、マウスピース矯正よりワイヤー矯正の方が優れていると言う人もいますが、歯列の状況によっては必ずしもそうとは言えません。
希望の矯正方法で治療ができるかどうかは、専門医に歯列の状況を実際に見てもらわないと判断できません。
そのため、ワイヤー矯正、マウスピース矯正のそれぞれどちらが自分の希望する治療法にマッチするかを選び、その上で希望の矯正法で治療が可能かどうかを判断してもらう必要があります。
ワイヤー矯正も、マウスピース矯正も歯を動かす治療という意味では同じです。
しかし、歯を動かすためにはスペースが必要で、そのために矯正のためだけに歯を抜く「便宜抜歯」を行う必要があるケースもあります。
便宜抜歯をできるだけ行わないようにするためには、永久歯が生え揃う前に顎を拡大する方法が一般的です。
これを一次矯正と言います。(永久歯に対する矯正を二次矯正と呼ぶこともあります)。
一次矯正は「床矯正」と呼ばれる方法を用いるのが一般的です。

床矯正の装着装置
一次矯正を行っていると、二次矯正自体が不要になることもありますし、便宜抜歯の可能性も低くなります。
歯並びは顎の形、歯の大きさや生える方向など様々な要素で変わります。
お子様のために一次矯正から矯正を考えるのは、お子様の将来を考えれば大切なことでしょう。
お子様の歯並びを気にするのであれば、ぜひ一時矯正から検討してみてくださいね。
銀座の矯正歯科は銀座並木通り歯科
2022年9月20日

食いしばりや歯ぎしりは歯周病を悪化させる大きな原因になります
歯周病の恐ろしさは広く認識されるようになってきました。
歯周病は日本人が歯を失う最大の原因であるだけでなく、最近では成人病との関係も指摘されています。
中でも糖尿病は歯周病の合併症とまで言われています。(そのため、歯周病はいわゆる「サイレントキラー」とも呼ばれています)
そして、実は歯周病は食いしばりや歯ぎしりとも密接な関係があるのです。
今回は歯周病を悪化させる要因にもなるく縛りや歯ぎしりの危険性について解説していきましょう。
歯周病の予防の第一は口腔内ケアであることは言うまでもありません。
「歯磨き指導を受けて正しい歯磨きを励行する」「三カ月に一度歯科医院で歯石を除去する」といった口腔ケアに心がけることで、歯周病のリスクは大幅に減らすことは可能です。
また、歯周病は虫歯と同様に口腔内の細菌が引き起こす一種の感染症です。
細菌の巣となるプラークを除去したり、プラークを付きやすくする歯石を定期的に取ったりすることで、歯周病から歯茎を守ることができます。

定期的な歯石除去は歯周病予防の基本
しかし、これらの歯周病予防を心がけても、歯周病を完全に防ぐことは容易ではありません。
歯周病菌はほとんどすべての人が口腔内に持っているので、完全に除菌することはできないのです。
そして、歯周病を極端に悪化させる危険性があるのが、食いしばりや歯ぎしりです。
食べ物の咀嚼のために歯と歯を嚙み合わせる時間は一日に20分程度と、一般的に言われています。
これに対し、食いしばりや歯ぎしりは一晩中続くこともあります。
食いしばりは長時間、しかも強い力で歯と歯を噛むため、歯茎に対する影響は非常に大きいです。
そのため、歯周病を罹患している人に食いしばりがあると、歯周病で一番深刻な歯を支える骨(歯槽骨)の吸収が急速に進みます。
歯は土台となる歯槽骨を失うことで動揺し、最後には抜歯せざるを得なくなる危険性が高まってしまうのです。
また、就寝中でなく日常的に歯と歯を接触させる「TCH」と呼ばれる症状を持つ人もいます。
TCHがやっかいなのは、就寝中ではないため歯ぎしりや食いしばりの対症療法として有効なナイトガード(マウスピース)を日中装着することが難しい点です。
マウスピースが有効な場合もありますが、マウスピースも基本的には対症療法です。
マウスピースで歯ぎしりや食いしばりの影響を緩和しても、歯をこすり合わせたり、強く噛んだりする症状が完全になくなるわけではありません。

マウスピースは歯ぎしりの対症療法としては有効ですが、TCHには効果が上がりにくいです
しかし、その解決策として登場したのが、ボツリヌス菌製剤です。
ボツリヌス菌製剤は歯を強く噛み合わせることそのものを抑制できるので、マウスピースがなくても歯茎へのダメージを小さくできます。

ボツリヌストキシン製剤歯皺は不必要な噛み合わせそのものを止めさせる
歯周病の治療は簡単ではありません。
日常的そして持続的な口腔ケアが何より大切です。
しかし、食いしばりや歯ぎしりが歯周病によって生じる歯槽骨の吸収を高めることを考えると、口腔ケアだけでは不十分と言って過言ではありません。
食いしばりや歯ぎしりの悪影響を認識し、適切な対処をする必要があります。
日頃からく縛りや歯ぎしりの症状に悩んでいる方は、ぜひこの点を気に留め、専門医に相談することをおすすめします。
銀座で歯周病を治療するなら銀座並木通り歯科
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