矯正治療の戻りはマウスピースで
2024年12月6日
インビザラインは矯正の戻りにも有効
矯正治療は長い期間と費用がかかります。
矯正装置を付ける苦痛や不便もありますし、歯磨きが難しくなるのでケアの仕方によっては虫歯リスクも高くなります。
そうして、苦労を重ねてせっかく綺麗な歯並びを手に入れても、その後のケアを怠ってしまうと歯並びが逆戻りしてしまうこともあるのです。
実は矯正治療が終わった後、さらに長い期間、保定装置(リテイナー)と呼ばれる器具を装着し続けないと、「後戻り」が起きてしまうのが普通なのです。
今回は矯正治療後の後戻り防止や、もし後戻りしてしまった場合の再矯正に「マウスピース」が有効であるという話をしていきます。
矯正治療後の「後戻り」を防ぐにはリテイナーが必要不可欠
矯正装置によって歯を押すと、押された方向の骨組織が吸収され、反対側の部分の骨が増殖します。その結果、骨の中を歯が移動することで歯列の矯正が実現するのです。
しかし、骨の中で歯の位置が変わっても歯の周りの歯周組織は不安定で、元に戻そうとする力が働きます。
リテイナーはこの戻りを止めるための役割を果たすものです。リテイナーは矯正装置ほど強い力で歯を動かそうとはしないので、苦痛も小さく取り外しも可能です。
とは言え、歯に装置をつけることには変わりがないので、やはり装着に違和感を持つ人はいます。
そのため、リテイナーは自分で自由に取り外しができるために、かえって付けるのが面倒になってしまい、外したままにされてしまうこともしばしばあります。
しかし、リテイナーをしっかりと装着しないと矯正の後戻りで、せっかくきれいになった歯並びが元の木阿弥になってしまう恐れが出てきてしまうのです。
すべて元通りに戻ってしまうとまでは言わなくても、きれいな歯並びが失われてしまうと、もはやリテイナーで回復させることはできず、再び矯正を行わなければならなくなります。
リテイナーは矯正の後戻りを防ぐために必要
マウスピースはリテイナーとして有効
マウスピースは矯正装置として使うイメージが強いですが、リテイナーとしても使用可能です。
矯正が終わった後、目立つ金属製のリテイナーを付けることに抵抗を感じる人は多く、その点がリテイナーの装着を怠ってしまう人が多い原因の一つとなっています。
しかし、透明なマウスピースであれば目立たないので、審美的にも気になる部分が少なく、比較的リテイナー装着の継続にもつながりやすいです。
再矯正ならマウスピース矯正も非常に有効
矯正後に歯並びが後戻りしてしまい、再矯正を行わなければいけなくなった場合、マウスピースでの矯正が非常に有効です。
特に、インビザラインのマウスピース矯正では、「IGO(インビザラインGo)」という3〜6カ月の短期で矯正治療を行える方法があります。
IGO(インビザラインGo)は全ての矯正治療で使用できるとは限らないのですが、後戻りのために必要となった再矯正治療には適用できる可能性が高いです。
と言うのも、インビザラインGoが適用できない代表的なケースは、顎のスペースが不足しているために「便宜抜歯」というスペース確保のための抜歯を行わなければいけない場合です。
つまり、いったん矯正治療が終了していれば、再矯正で改めて抜歯を行う必要性はないケースがほとんどのため、インビザラインGoの矯正と相性が良いのです。
マウスピース矯正はワイヤ矯正と比べて、痛みが少なく、器具も目立ちません。歯を磨く時に取り外しができるので、虫歯リスクが高くなることもありませんし、毎月のメンテナンスで行うワイヤ調整と比べて治療時間もずっと短くなります。
さらに、マウスピース矯正は歯並びの後戻りだけでなく、やむを得ない理由で矯正治療を中断してしまった場合にも有効です。
途中中断のケースだと、インビザラインGoを使って矯正を短期間で終了できるかどうかは状況によって異なるものの、通常のインビザラインであればほとんどの場合で対応できます。
インビザラインGoは期間も費用も一般の矯正より手軽な方法です。
せっかくの矯正治療が後戻りしてしまった場合でも、「何もかもやり直しか」とがっかりせずに、一度マウスピースでの再矯正を検討してはいかがでしょうか。
インビザラインは矯正治療の結果をモニターで見せる機能も提供しています
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