八重歯を放置しているとデメリットが多い?しっかり治すのがおすすめ
2022年6月11日
八重歯は可愛い?
八重歯とは、小さな牙のように飛び出している上の前歯のことを言います。
歯がきれいに揃わずバラバラの方向に生えている状態で、歯科では「叢生(そうせい)」と呼ばれるものの一種です。
牙のようにちょっと歯が飛び出しているわけですが、日本では「可愛い」と考える文化があり、八重歯を売りにしたアイドル歌手がいたこともありますね。
しかし、八重歯は小さな牙のように見えるという理由で、欧米ではあまり好まれていません。
少なくとも可愛いというより、歯並びが悪いと思われてしまうのです。
日本でも最近は八重歯を可愛いと思う人は減ってきたようです。
八重歯を放置することによるデメリット
歯周病や虫歯になりやすくなる
八重歯に限らず歯並びが整っていない叢生の状態だと、歯の間に食べ物がつまりやすくなります。
八重歯もそのままにしておくと、食物がつまることでプラーク(歯垢)が付着し、歯周病や虫歯になりやすくなるのも事実です。
歯並びが揃っていると歯周病や虫歯のリスクが減ります
噛み合わせが悪くなる
噛み合わせという点でも八重歯は好ましくありません。
例外もありますが、八重歯になるのは3番目の前歯である歯がほとんどです。
犬歯は歯の中で一番大きく丈夫な歯でもあります。
犬歯が八重歯のように飛び出していなければ、横方向に顎を滑らせた時に犬歯が誘導して奥歯に隙間ができる「犬歯誘導」が可能です。
これがバランスの良い噛み合わせとされています。
しかし、八重歯のように犬歯が飛び出してしまっているとそれは不可能です。
犬歯が八重歯になりやすい理由
犬歯が八重歯になりやすいのは、犬歯が永久歯の中で一番後に生えてくることが大きな原因。
つまり、犬歯が生えて来る時に、すでに顎のスペースが一杯になってしまっていると、飛び出して生えるしかなくなるのが八重歯なのです。
この現象は顎が小さいとより起きやすいので、きゃしゃな顔立ちの女性が八重歯になりがちです。
そのため、「八重歯は可愛い」と思われることにつながったのかもしれません。
しかし、正しい噛み合わせのためには八重歯は治した方が良いのは間違いありません。
八重歯を削ったり、抜いたりして解決しようと考える方もいるのですが、丈夫な犬歯は大切ですし、無理に抜いてしまうと大きく隙間ができることで両側の歯が倒れ込んでいくといった問題が起きます。
八重歯は矯正治療で治すのがおすすめ
基本的には八重歯は矯正治療で治すのがおすすめです。
多くの場合、八重歯の位置を動かすスペースを確保するために小臼歯を抜歯することになり(便宜抜歯と呼びます)、時間も費用も矯正必要です。
しかし、八重歯があると審美的評価がマイナスになってしまったり、何より虫歯や歯周病のリスクを下げたり、正しい噛み合わせを得たりすることにもつながるので、八重歯は治した方が良いでしょう。
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