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どうしても抜歯しないようにするにはどうすればいい?

2021年11月14日


 
最近、抜歯はどうしても避けたいと思う方がますます増えています。
抜歯をしなくてはいけなくなる理由はさまざま。
 
この記事では、抜歯を防いで健康な歯を残すための方法をご紹介していきます。
 
「80歳までに20本歯を残す」を目標にしましょう
 

 
厚生労働省と歯科医師会が推進する「8020運動」があります。
8020運動は「80歳で20本以上残す」という意味です。
成人の歯は親知らずを除くと28本。
 
つまり、抜歯は8本までに抑えることが目標となります。
8020運動は単なる標語ではありません。
 
歯は20本あればほぼ問題なく咀嚼が行えるとされていますし、統計的にも歯が20本以上ある高齢者は認知症になる割合が大幅に小さいとされています。
80歳までに健康な歯を20本残せるように気を配ることには大きな意味があるのです。
 
日本人が歯を失う一番の理由は歯周病
 
日本人が歯を失ってしまう一番の原因は歯周病です。
 

 
歯周病は歯周病菌が引き起こす歯茎の疾病ですが、虫歯のように痛みをあまり感じないままゆっくりと進行し、
歯を支える土台の骨、歯槽骨を溶かしていきます。
つまり歯周病になると気づかないうちに地震で液状化した建物が倒れるように歯を支えられなくなってしまい、
最後には歯を失う結果になってしまうのです。
 
歯周病予防の方法はきちんと歯磨き指導を受けて正しく歯を磨き、定期的な歯石除去をすることが基本。
また、いったん歯周病になり治療した後も継続的な歯周病治療を行い続ければ歯周病の悪化を防げます。
(歯周病の再発を防止する「SPT」です。)
 
【SPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)とは】
 
「歯周病安定期治療」のこと。病状が安定した歯周組織の維持のために行う定期的な治療を指します。
具体的には咬合調整、ポケット内洗浄、スケーリング、ルートプレーニングといった処置です。
歯周病対策は8020の実現に欠かせないと言っても良いでしょう。
 
虫歯も抜歯せざるをえなくなる大きな原因
 

 
虫歯は再発させず、できるだけ歯を削らないようにすることが重要
 
歯周病の次に歯を失う原因となるのは虫歯です。
 
虫歯はある程度進行すると痛みが出るので、歯周病のように気が付かないうちに進行するケースは少ないのですが、一度虫歯の治療で歯を削って詰め物をしたり、被せ物をしたりした歯は虫歯の再発率が高まります。
 
何度も虫歯を再発させ、歯を削ってしまえば最後には歯がほとんど残らなくなってしまいます。
虫歯はできるだけ削る必要がない段階で治療するのが抜歯を防ぐために大切なのです。
 
「被せ物ができなくて抜歯」を防ぐ方法もある
 
虫歯で被せ物をするためにはフェルールと呼ばれる歯茎から出ている歯質の部分が一定程度必要なのですが、
このフェルールが少ないと被せ物ができず、抜歯をすることになります。
 
しかし、そのような場合でも、抜歯を避ける方法はあります。
 
一つは歯を引き出してフェルールを確保する「エクストルージョン」という方法です。
 
もう一つは歯茎を切開してフェルールを得る「クラウンレングスニング」。
 
一定の条件はあるものの、フェルールが足りないから抜歯という結果を回避できます。
 
「虫歯の再発で抜歯」を防ぐには根管治療を視野に入れましょう
 
とは言え、虫歯が進行して神経を除去する(正確には神経や血管の入った歯髄と呼ばれる部分を取る)と別の問題が出てきます。
一番のリスクは神経を取る際に唾液が患部に混入してしまうことです。
 
このリスクは根管治療、根の治療の基本であるラバーダムというゴムの被膜で歯を覆って治療すれば、大幅に下げられます。
ラバーダムで覆わずに根の治療を行う、あるいはラバーダムで覆っていても歯の根の部分が炎症する根尖性歯周炎が起きる可能性があります。
 
歯の中にある神経を収めている根管は大変複雑な形状をしており、再発を防ぐように根管治療を行うのは容易ではありません。
しかし、根本治療をしっかり行えば、抜歯を防いで健康な歯を残すことにつながるので、やらない手はないでしょう。
 

 
【抜歯を回避するために根管治療の成功率を高める治療法も】
 
根管治療専門の歯科医師による「マイクロスコープ」という歯科用顕微鏡を駆使した治療は、大幅に根幹治療の成功率を高めます。
また、高価ではあるものの、「MTAセメント」と呼ばれる非常に薬効性の高い治療剤の登場も抜歯の確率を下げるのに貢献しています。
虫歯の治療の仕方でも抜歯のリスクを大幅に下げることができるのです。
 

 
抜歯の原因はさまざま!抜歯を避けるために早めに歯科医院にご相談を!
 
その他にも抜歯に至ってしまう原因としては、「怪我で歯を失う」もあるでしょう。
また、矯正治療を行う際に抜歯をする場合もあります。
ただ、矯正治療で行う抜歯、いわゆる「便宜抜歯」は結果的には咀嚼力を向上させるので必ずしも悪いとは言えません。
(便宜抜歯は必ずしも避けられませんが、小児の時に矯正を行なって顎を広げることで防げる可能性もあります。)
このように抜歯をする原因は人によってさまざまです。
 
抜歯を防ぐためにはひとつひとつの原因を防ぐための努力を積み上げていくことが大切。
歯科医院は抜歯という一つの最終的な結論に至る前に、患者様とご一緒に抜歯を防ぐ方策を考えていきます。
少しでも違和感がある方は、歯を守るためにお早めにご相談くださいね。
  
銀座の歯医者 銀座並木通り歯科

虫歯のなりやすさは3歳までの口腔内環境で決まるという事実をご存じですか?

2021年11月7日


 

虫歯のなりやすさは3歳までの口腔内環境で決まるという事実をご存じですか?

 
口の中に虫歯菌が住み着いてしまうかどうかは2歳半、少なくとも3歳までに決まってしまいます。
3歳まで虫歯菌の感染を防げれば、一生虫歯にならない、あるいは非常に虫歯になりにくい口腔内環境を作ることができるのです。
具体的には何をしていけば良いのかをご紹介していきます。
 

3歳までの虫歯菌対策が大事な理由

 

 
虫歯は「虫歯菌」が起こします。
虫歯菌が食事に含まれる糖分を分解して酸性の物質を作って歯を溶かすことで、虫歯が発生するので、要は口の中に虫歯菌がなければ虫歯にないわけです。
 
口の中にはこの虫歯菌以外にもたくさんの細菌があるのですが、虫歯菌が口内の細菌の中でどの程度の割合を占めるかは大体2歳半~3歳頃には決まってしまうのです。
つまり3歳頃までに虫歯菌が口内の細菌群の中での割合を抑えられれば、その後の人生で虫歯になる可能性がとても小さくなります。
 
生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌はいません。
赤ちゃんに虫歯菌をうつしてしまうのは、ほとんどがご両親です。
 
ご両親がお子さんが3歳になるまでの間に注意して虫歯菌の感染をしないように努力すれば、口の中の細菌のバランスが安定した後に虫歯になる可能性が低くなるのです。
 

3歳までのお子さんに虫歯菌を感染させないための対策法

 

ではどうすれば虫歯菌の感染を防げるのでしょうか。
 

ご両親の虫歯対策も重要!

 

実はご両親の口の中の虫歯菌を減らしておくことが最も大事です。
ご両親が歯磨きを丁寧にして定期的な歯石取りを行い、虫歯をなくす……。
これらの行動はもちろん自分のためにもなりますが、お子さんに虫歯菌を感染させてしまうリスクを大幅に小さくする結果にもつながるのです。
 

【ご両親がキシリトールガムを食べるだけでも違う】

 

虫歯菌の対策・感染は極端に神経質になるより、「リスクをできるだけ減らす」行動を心がけましょう。
一度口の中に入った虫歯菌を糖分で増殖させないように、お母さん、お父さんがキシリトールガムで口の中の虫歯菌の量を減らすのも有効です。
虫歯治療を行う、歯をきちんと磨くといった行動と同様に効果がありますよ。
 

虫歯菌がうつるリスクのあるスキンシップをなるべく我慢する

 

そして、次に注意しなければいけないのは、虫歯菌が感染する機会を減らすことです。
かわいい赤ちゃんにはついキスをしてしまいたくなりますが、これは虫歯菌感染のリスクにつながります。
唾液が赤ちゃんの口の中に入らないように、頬ずりのようなスキンシップで赤ちゃん(もちろん3歳頃までの幼児も含みます)と接しましょう。
 

食事は口移しNG!お子さん専用の食器を用意しましょう

 

 
意外と盲点なのが食事です。
食事の口移しはもちろん、食器の共用も虫歯菌の感染の原因になります。
 
お皿やスプーン、コップなどの食器はお子さん専用のものを用意して、ご両親の唾液が付着しないようにしてください。
 

糖分の高い食事は虫歯菌の元!母乳にも注意を

 
赤ちゃんには糖分の多い食事をさせないように注意してください。
 
糖分は虫歯菌を爆発的に増殖させます。
実は母乳もかなり糖分が多いので、1歳過ぎのお子さんには母乳を与えるのは気を付けた方が無難でしょう。
 
特に、夜泣きの際に母乳を与えて歯磨きをせずに赤ちゃんが眠ってしまうと、虫歯菌が増殖をする機会を与えてしまいます。
 

3歳までが肝心!虫歯になりにくい口腔内環境は一生もののプレゼント

 

虫歯菌の割合は2歳半から3歳頃の間に決まります。
 
たとえ虫歯菌の侵入を完全に防げなくても、虫歯菌の増殖を抑えることができれば、口腔内の虫歯菌の割合が小さくなります。
この段階で虫歯菌を極力抑えられれば、将来的な虫歯のリスクはほとんどなくなると言っても過言ではないです。
 
虫歯になりにくい口腔内環境はお子さんへのご両親の一生の贈り物です。
 
ちょっとした注意の積み重ねで抑えられるので、頑張りましょう。
 
銀座の歯医者 銀座並木通り歯科

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当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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