虫歯のなりやすさは3歳までの口腔内環境で決まるという事実をご存じですか?
2021年11月7日
虫歯のなりやすさは3歳までの口腔内環境で決まるという事実をご存じですか?
口の中に虫歯菌が住み着いてしまうかどうかは2歳半、少なくとも3歳までに決まってしまいます。
3歳まで虫歯菌の感染を防げれば、一生虫歯にならない、あるいは非常に虫歯になりにくい口腔内環境を作ることができるのです。
具体的には何をしていけば良いのかをご紹介していきます。
3歳までの虫歯菌対策が大事な理由
虫歯は「虫歯菌」が起こします。
虫歯菌が食事に含まれる糖分を分解して酸性の物質を作って歯を溶かすことで、虫歯が発生するので、要は口の中に虫歯菌がなければ虫歯にないわけです。
口の中にはこの虫歯菌以外にもたくさんの細菌があるのですが、虫歯菌が口内の細菌の中でどの程度の割合を占めるかは大体2歳半~3歳頃には決まってしまうのです。
つまり3歳頃までに虫歯菌が口内の細菌群の中での割合を抑えられれば、その後の人生で虫歯になる可能性がとても小さくなります。
生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌はいません。
赤ちゃんに虫歯菌をうつしてしまうのは、ほとんどがご両親です。
ご両親がお子さんが3歳になるまでの間に注意して虫歯菌の感染をしないように努力すれば、口の中の細菌のバランスが安定した後に虫歯になる可能性が低くなるのです。
3歳までのお子さんに虫歯菌を感染させないための対策法
ではどうすれば虫歯菌の感染を防げるのでしょうか。
ご両親の虫歯対策も重要!
実はご両親の口の中の虫歯菌を減らしておくことが最も大事です。
ご両親が歯磨きを丁寧にして定期的な歯石取りを行い、虫歯をなくす……。
これらの行動はもちろん自分のためにもなりますが、お子さんに虫歯菌を感染させてしまうリスクを大幅に小さくする結果にもつながるのです。
【ご両親がキシリトールガムを食べるだけでも違う】
虫歯菌の対策・感染は極端に神経質になるより、「リスクをできるだけ減らす」行動を心がけましょう。
一度口の中に入った虫歯菌を糖分で増殖させないように、お母さん、お父さんがキシリトールガムで口の中の虫歯菌の量を減らすのも有効です。
虫歯治療を行う、歯をきちんと磨くといった行動と同様に効果がありますよ。
虫歯菌がうつるリスクのあるスキンシップをなるべく我慢する
そして、次に注意しなければいけないのは、虫歯菌が感染する機会を減らすことです。
かわいい赤ちゃんにはついキスをしてしまいたくなりますが、これは虫歯菌感染のリスクにつながります。
唾液が赤ちゃんの口の中に入らないように、頬ずりのようなスキンシップで赤ちゃん(もちろん3歳頃までの幼児も含みます)と接しましょう。
食事は口移しNG!お子さん専用の食器を用意しましょう
意外と盲点なのが食事です。
食事の口移しはもちろん、食器の共用も虫歯菌の感染の原因になります。
お皿やスプーン、コップなどの食器はお子さん専用のものを用意して、ご両親の唾液が付着しないようにしてください。
糖分の高い食事は虫歯菌の元!母乳にも注意を
赤ちゃんには糖分の多い食事をさせないように注意してください。
糖分は虫歯菌を爆発的に増殖させます。
実は母乳もかなり糖分が多いので、1歳過ぎのお子さんには母乳を与えるのは気を付けた方が無難でしょう。
特に、夜泣きの際に母乳を与えて歯磨きをせずに赤ちゃんが眠ってしまうと、虫歯菌が増殖をする機会を与えてしまいます。
3歳までが肝心!虫歯になりにくい口腔内環境は一生もののプレゼント
虫歯菌の割合は2歳半から3歳頃の間に決まります。
たとえ虫歯菌の侵入を完全に防げなくても、虫歯菌の増殖を抑えることができれば、口腔内の虫歯菌の割合が小さくなります。
この段階で虫歯菌を極力抑えられれば、将来的な虫歯のリスクはほとんどなくなると言っても過言ではないです。
虫歯になりにくい口腔内環境はお子さんへのご両親の一生の贈り物です。
ちょっとした注意の積み重ねで抑えられるので、頑張りましょう。
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